「どろいんきょ」は埼玉県上尾市大字平方の上宿地区で、毎年7月の中旬の日曜日に行われている祇園祭で、夏祭りや天王様とも言われ、水を大量に民家の庭にまき、ぬかるんだ状態にして、白木の頑丈な隠居神輿を泥の中で転がしたりする全国でも大変珍しいお祭りです。
「どろいんきょ」という名称や由来についてはよくわかっていませんが、隠居した御神輿を担ぎだして泥だらけにしたとか、隠居した人たちが余興で担いだのが始まりとか言われています。
『土』と『人』と『神様』が一体となったお祭りで、その泥を浴びれば、家内安全・無病息災・悪病退散の御利益があると伝えられています。
昭和57年には上尾市指定無形民俗文化財、平成23年には「平方祇園祭のどろいんきょ行事」として埼玉県指定無形民俗文化財に指定され、現在に至っています。